第11回横綱審議委員会稽古総見レポート ~十両編 テキストOnly~

幕下の稽古の模様については1つ前のエントリを見てください。
なお、下記内容は、記録に基づくものでなく、記憶に基づくものですから、
その程度の心づもりでお読みください。

十両の申し合いの様子について話す前に…
東西から土俵を見守る親方、協会関係者もまた豪華でした。

東方に座する高田川、八角の猛稽古コンビ…そして、1つ開けて…コラ!出て行け!暴力団関係者!
…あ、よく見たらサングラスをかけた北の富士勝昭さんじゃないですかw
まあしかし、サングラスも黒いけど、地肌の色も68歳の色じゃないですよ。
しかしね、八角親方は直の弟子であるにも関わらず、1つ椅子を空けて座るところが
勝昭タンの粋なんですよね。自分は協会を辞めた人間。オレとお前の話は、雑談以上のものじゃないって言うスタンス?こういうとこ、好きですね。写真は撮ってませんが、ツイッター上には上がっていました。

一方、西方で会話が気になったのは…ん?あの貴乃花親方と話しているのは…
なんと大鵬さん!きっと貴の伯父元横綱若乃花が亡くなられたことに対して、大鵬さんの心配りがあったのではないかと予想します。大鵬さんは、その後北の湖親方とも話されていて、西方では超豪華な大横綱対談が開かれていたのでした。

さて、十両の申し合いですが…報道では、謹慎組の登場に拍手が沸いたようなことを書いてありましたが
謹慎明けだから拍手した…というのは、館内にいた人間としては若干表現が違う気がしました。
たしかにそんな拍手もあったのかもしれませんが、単純に人気力士の登場に喜んだという部分も大きかったと思います。それと、謹慎だからどうだからというのではなく、やっぱり雅山や豊ノ島が十両力士に混ざっている構図というのが、どうにも不釣合いというか、気の毒な感じがしたんですね。

あくまでも個人的な感想ですが、豊響や若荒雄、隠岐の海は十両の土俵にもハマるんです。
だけど、豊ノ島と雅山はどうしても「ないわ~」と思ってしまう。
そういう中で頑張る力士の感情をを感覚的に感じ取った人たちによる、シンパシーの拍手の広がりだったと思うのです。

謹慎組、さすがに目立っていました。豪栄道は欠席でしたが、雅山以外はみんな積極的に行ってましたね。
もはや稽古嫌いで有名な隠岐の海も、「積極的に稽古を申し込むポーズ」を取っていました。
何せ東から八角親方と勝昭が見ていますからね。「申し込むポーズ」と言ったのは、
隠岐の海って行くんだけど、ほとんど誰からも買われてなかったんですねw
これは性格上、最後の一押しが足りないのか、本人にやる気がないのか…

若荒雄もけっこう番数こなしていましたが、ひたすら四つ相撲を取っていました。なかなか勝率も良かったです。
どすこいFMで敷島が「そういう半端なことして変に自信がつくと本場所でも半端な相撲になるんですよ」
と言っていて、私もそんな気がしました。

「豊ノ島少しやせたのでは?」という敷島「その方が動けてよいかも」と玉ノ井親方。豊ノ島勝つと、そこはもうお約束で、お友達雅山を指名。最初の一番では気持ちよく雅山に勝たせてあげていました。豊ノ島は、新十両の栃乃若とやったり誰も買わない隠岐の海とやったりして、素晴らしい姿勢を見せていたと思います。

特に良かったのは、隠岐の海に一度敗れた後、巡り巡って自分に指名権がまわってきたとき、
再度隠岐の海とやってきっちりリベンジしたこと。

玉ノ井親方は「稽古といえども、相手に負けたという印象を引きずりたくなかった(から稽古でも勝敗にこだわった)」そうで、豊ノ島のリベンジはそれに通じるものがあるなぁ…と個人的に思いました。

一方、雅山坊ちゃんは、自分の名前に傷がつくような相手とやるのは避けていたように思いますね。十文字とか、あとは若天狼あたりとやってたかな?同世代の力士とチョロチョロやってただけ。そんな消極性に対して、八角親方から檄が飛び、館内から笑いが起こるという一幕もありました。

皆、八角さんファインプレー!と思ったんでしょう。誰が見ても、あのメンバーで一番実績があるのは雅山でした。なので、雅山が土俵を引っ張るのが筋…という見方もできる一方、やはり謹慎処分という後ろめたさ、そしてプライドが邪魔してなかなか積極的になれない気持ち…も理解できるだけに、そのことについてはスルーしていたファンも多かったと思います。

そこに、関脇止まりの素質を猛稽古で横綱にまで開花させた八角さんの檄。元大関雅山に物言う人物としては適任でしたし、皆そこでハッとしたのです。「ああ、やっぱりこんなときこそ頑張る雅山を見たいな」と。この檄には、八角さんなりの協会員としての反省が感じられて良かったです。大勢力士がいますから、一人ひとりに目を向けるのは、本当に集中してないとできないんですよ。ね、ガバ委奥島さん?

隠岐の海、積極的なポーズなんて書きましたが、土俵の上では強かったですよ。
たしかな地力を感じましたし、番数もベスト3か5には入ったんじゃないでしょうか?


新十両力士もそうそうたるメンバーの中、なかなか頑張っていて活気がありましたよ。
新十両以外で目立っていたのは、佐田の海ですかね。もう何場所も関取でいるかのような、
堂々とした立ち回りでした。

あとは、星風の荒っぽさも目立ちましたね~。なるほど噂どおりの子だな、と。
それ、ちょっと先輩に頼む姿勢じゃないよね?っていうシーンとかありましたけど、
時間も舞台も限られている中で、何か1つでもつかもうと思うなら、そのくらい行かないと、とも思うのです。

魁聖は師匠じきじきに友綱親方から何やらアドバイスをもらっていました。「魁輝大作戦」ってか?

十両以上、誰とは言いませんが、一番も土俵に上がらなかった人もチラホラ(まあ、幕下にもいたんですけど)

あと、当然ちゃあ当然ですが、松谷、山本山、岩木山は欠席でした。


申し合いの後は、ぶつかり稽古。幕内力士が十両力士に胸を出します。

まずは栃煌山や栃ノ心らをその胸で育てた(母乳ではない)栃乃洋が、
ホープ隠岐の海に胸を出します。土俵の端から端まで、四角の対角線上を進むように一直線に押していくワケなんですが、わりあい早い段階で、押せないでヘタってしまいました。

敷島いわく、最初にぶつかったときに足腰がしっかりと決まっていれば、疲れていても押せるんだそうですが、疲れているからといってふらつきながらぶつかると、絶対に押せないそうです。

ふがいない隠岐の海に、またも八角親方からの檄が!しかも今度は土俵下まで近寄っての叱咤激励です。
これには隠岐の海も気合が入ったのか、そこからもう一度力を取り戻し、押し切ります。

が、押し切った途端、また振り返って構える栃乃洋。「まだ、やるんですか~」と天を仰ぐ隠岐の海。
私はこのとき、剣道やってた頃のかかり稽古を思い出しました。元立ちの人に向かってひたすら間髪入れず打ちまくるというものなんですが、これがキツイ。最初はまあ活気よく行くんですけど、30秒、一分と経つとほぼ無酸素状態、乳酸たまりまくりでヘロヘロ。もうやめたいなどと思って少しでも気を抜けばふっ飛ばされましたし、気を抜かなくてもランダムでふっ飛ばされるという…思い切り打ち抜いて振り返ったとき、元立ちがスッと構えを解いてくれたときは本当にホッとするんですが、まだ構えていたときの「あとどれだけ続くんだ…」というお先真っ暗感…

そんな記憶を思い返し、今数千人の観客の前でまさに苦行に耐えている隠岐の海に、私が拍手を送れないワケがありませんでした。

敷島いわく「これはまだかわいがりではありませんね。長めのぶつかり(稽古)です。八角親方が、栃乃洋に頼んだんじゃないかな?」
下角アナ「初めて稽古を見たとき、怖くて泣きそうになった」
敷島「改革を進めるのもいいけど、こういう部分をキチンとわかっている人にやってもらいたい。決して暴力でやっているんじゃない」
下角アナ「今日のお客さんは皆さん笑っていらっしゃって、わかってくださってるみたいですよ」

隠岐の海の長めのぶつかりが終わった後、新十両力士を中心に通常のぶつかり稽古。

そして、幕内の申し合いへと移りました。

幕下の頃は、自身の勉強不足により、関係性を読みながら土俵を見ることがあまりできませんでしたが、十両だとそれができました。あ、今のは同じ一門でよくやってるから指名したな、とか、この二人は仲いいからな、とか。コイツ押し強いな(稽古申し込む姿勢が)とか、コイツ押し弱いな、とか。行ってる素振りだけだな、とかいろいろ。周囲を取り囲む力士は勝敗が決する前に勝負がついたと思った瞬間に勝ち(そうな)力士の身体にさわりに行こうとするんですが、大概片方がもろ差しになったら、もう勝負ついたと判断していましたね。そのタイミングが、私自身の判断とほとんど狂いがなかったので、(お、プロと同じ判断力)と1人で勝手にニヤニヤしていました。


~その他 どすこいFMより~

玉ノ井親方「親方(敷島)は、巡業先の稽古場ではほとんど見かけませんでしたね」
敷島「オレはあからさまに稽古やってますっていうのが嫌いで、いわゆる山稽古してたの」
下角アナ「アウトドア派だったワケですね」
敷島「私たちの頃は怖い人がいっぱいいまして。貴闘力関とか、安芸乃島関、それから琴錦関あたりが巡回しにくるんですよ。それで、私たちみたいなチンタラやっている(ように見える)幕内下位はね、目をつけられるんですよ。だけど、栃東みたいな力士には絶対行かないの」

↑こういうエピソード好きです


敷島「ここだから言いますけど、私は貴乃花より栃東の方が強いと思っていた」
玉ノ井親方「それは相撲のタチもあるんでしょうけど…」

↑敷島が貴乃花に勝った頃というのは、ちょうど貴乃花が肝機能障害で精彩を欠いていた時期でもあります。
最近貴礼賛ブームが起こりつつあるので、こういう意見をしっかり拾って、等身大の貴乃花を掴んでいくことも大事だと思います。


敷島「皆稽古場では手の内を見せないんですよ。私もそうでしたもん」
玉ノ井親方「稽古場で自分の形で勝てるようにならないと、本番でも勝てませんよ」
敷島「そんなもんですかね?それが上に行く人とそうでない人の違いですかね?」

玉ノ井親方が退席後

敷島「稽古場で自分の形でやってたなんて言いますけど、そんなワケないですよ。優勝決定戦で変化するような人ですよw」

↑玉ノ井親方の言ってることは正しいと思うんですが、それを否定する敷島の根拠がナイスですw


幕内編は写真もございます。早めにアップできるよう頑張ります。

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この記事へのコメント

ガウチョ
2010年09月06日 01:39
先日の稽古総見、お疲れさまでした。

普段であれば、稽古開始時間でもまだ
寝ていることの多い自分ですから、
軽く旅行に行くのと同じ緊張感を持ちつつ
前日は床に着きましたよ(笑)

どすこいFMの粋な雑談系解説と、ミムステさん
によるダブル解説で、また一つ相撲への関心が
深まった次第です。

稽古の様子、ミムステさんの言っている
関係性、押しの強さ・弱さのような性格的な
ものを見ると、幕下でもグっと頭に入りやすく
なったように思います。

東龍、竜電、荒海、星風…。

↑この辺注目してみようと思います。
ミムステ
2010年09月07日 23:53
ガウチョさんどうもお疲れ様でした。
幕下の参加者は一部で、他にも有望力士はいますが、とりあえず今は「竜電」を抑えておくことをオススメします。

稽古の虫といわれた安芸乃島の高田川部屋所属というのも期待できます。実際に高田川親方を見ると小さかったですね。あれで曙や小錦に勝つんだからなぁ…

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